大切な五月人形を処分しない。収納場所はトランクルームで確保しよう。

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孫の初節句に祖父母が奮発してプレゼントしてくれた五月人形。うれしい反面、どこに収納すればよいのかと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

特に都会のマンションや狭小な三階建て住宅には十分な収納も押入れもなく、大きな収納箱を収めるスペースを確保するのは困難です。やむにやまれず処分を考える方も一定数おられます。

しかし、思い出が詰まったせっかくの五月人形。せめて子供たちが成人するまでは処分せず大切に飾って頂きたい

五月人形の収納場所としてトランクルームを検討してみる価値は十分にあります。ただし、トランクルームにもいくつかのタイプがあり、人形の収納に適するものと適さないものがあります。この記事では、五月人形を収納するという観点で、トランクルームの選び方や活用方法を徹底解説します。

トランクルームの特徴を理解し、大切なお子様の五月人形を安心して預けられる収納場所を見つけましょう

[PR] 本記事ではアフィリエイト広告を使用しています。ただし記事本文は広告案件としてではなく、筆者の経験と知見をもとに公平な立場で執筆するよう心がけています。

目次

トランクルームの種類

トランクルームは3種類に分類できます。建物の中にロッカーや部屋を設置した屋内型トランクルーム、輸送用コンテナなどを利用した屋外型トランクルーム、大型倉庫に箱単位で預ける宅配型トランクルームです。それぞれの長所と短所をまとめました。

屋内型

屋内型トランクルームは、オフィスビルのような建物の内部を壁で仕切ったり、室内にロッカーを並べたりして盗難対策を施した施設です。空調が完備され室内環境が安定している物件も多く、五月人形などを収納するにも適しています。ただし、五月人形の収納箱は非常に大きいことも多く、特にロッカータイプの物件では収納面積だけでなく高さも十分確保できるかを必ずチェックしましょう。また、クルマを近くに駐車することができるのか、保管スペースまで運び込む経路上の通路やエレベータの広さは十分か、といった点も確認する必要があります。

屋外型

屋外側トランクルームは、輸送用コンテナを利用したボックスを敷地に並べたり積み上げたりした形態の施設です。空調がなかったり、断熱性が乏しい仕様の施設の場合、内部の寒暖差が激しく、保管環境に影響を受けやすい五月人形を保管する場合は、室内環境仕様について十分な確認が必要です。一方、屋外に面しているため、すぐそばまでクルマで運び込めるケースが多いのは、運搬の容易さの面で有利であるという利点もあります。近年ではしっかりと断熱材を施て内壁を貼った物件も増えてきており、選択の幅が拡大しています。

宅配型

宅配型トランクルームは、梱包箱単位で保管し、その出し入れに宅配便を利用するタイプのトランクルームサービスです。特定の空間ではなく箱単位での保管スペースを借りるという点が、ほかのトランクルームと大きく異なっています。屋外型のコンテナ倉庫とは異なり、一流の倉庫会社に保管と管理を委託しているサービスが多いのが特徴です。保管環境という面では比較的優れています。また、全国どこからでも出し入れ可能であることが多く、自宅の近くによいトランクルームがない場合は有効な選択肢となります。ただし、比較的小型の箱を預けることに向いているため、大きな収納箱となるケースが多い五月人形では料金が高額になったり、受け付けられなかったりするケースがあることには注意が必要です。


トランクルームの料金体系

トランクルームの料金は、保管期間あたりの費用が保管スペースの大きさで決まるのが一般的です。加えて一定の初期費用が必要になる場合があります。また、宅配型トランクルームの場合は、ほとんどの場合、荷物の出し入れごとに手数料が必要になります。


トランクルームを選ぶ際に確認するべきこと

契約してしまってから後悔しないために、以下の点を確認し納得できるトランクルームを探しましょう。

何を保管するのかを明確にする

のっけからトランクルーム探しを始めてはいけません。まずは、保管するものを明確にすることから始めましょう。

箱の大きさはどのくらいか。重さはどのくらいか、一人で持ち運べるものなのか。温湿度など環境の影響を受けやすい荷物か。どのくらいの期間保管するのか。などなど、保管するもののイメージをしっかりと固めます。

状況によっては、五月人形をトランクルームに保管するのではなく、他の家財をトランクルームに預け、それによって確保したスペースで五月人形を自宅保管する方が理にかなっている場合もあります。

まずは自宅マンション内にあるトランクスペースを検討する

マンション住まいの方でマンション内のトランクスペースに空きがある場合、まずは確保されることをお勧めします。建物内に収納スペースを確保できることは代替しがたいメリットです。

いったん確保されたトランクスペースは、利用者が引っ越さない限り、途中で空きが出ることはありません。予算が許す限り希望を出しておきましょう。

自宅からの距離は近い方がいい

出し入れしたいときに気軽に立ち寄れる距離にトランクルームがあることは、使い勝手に大きく影響します。

  • 自宅と同じ建物内にある
  • 台車で運べる程度の区域内にある
  • 通勤・通学の経路上にあり気軽に立ち寄りやすい場所にある
  • 車で10分程度で行ける場所にある

自宅からアクセスしやすい場所に確保できない場合は、宅配型のサービスを選択する方が後悔しません。

近くに駐車スペースを確保できる物件を選ぶ

宅配サービスのないトランクルームでは、荷物の出し入れは自分でおこないます。すぐそばに駐車スペースがない場合、駐車場からトランクルームまでどのようにして荷物を運ぶかをあらかじめ確認しておくことが大切です。

保管場所まで荷物を運びこむ経路を全て確認する

トランクルームの建物についてから契約するスペースまでの経路も事前に確認しましょう。

  • 階段や段差がないか?部屋までフラットな通路で台車でも通れるか?
  • 通路の幅は十分か?
  • 二階以上の場合、エレベータは設置されているか?
  • エレベータは想定する荷物の運搬に十分な広さがあるか?
  • 屋外のコンテナ型で上段を契約する場合は想定する荷物を持って階段を上がれるか?
契約するスペースは面積だけでなく高さと形を確認する

提示されるサービスメニューには、〇〇㎡(平米)、〇〇畳(J)などで面積が提示されています。しかし、正方形なのか細長いスペースなのかで使い勝手が異なります。また、ロッカータイプなどでは高さが足りなくて収納できないということも考えられます。

  • 収納スペースの幅、奥行き、高さを確認する
  • 寸法はスペースの内寸であることを確認する
    トランクルームなどでは内寸で表示されているケースがほとんどですが、住戸の間取りなどでは寸法は壁芯といって壁の中心から反対側の壁の中心までのサイズで記載されていることがあります。この場合、例えば壁の厚みが10cmだった場合、端の5cm分(両側あわせて10cm)は使えないことになります。部屋の幅が3mあると思ったら実際には2m90cmだったということがあり得ます。ギリギリ入るかな?と計算していると実際には入らないといったことがあり得ます。
  • スペースに突起物がないか確認する
    スペースがパーティション(ついたて)で区切られている場合、パーティションの足が出っ張っていることがあります。この場合、足の部分には荷物が置けないため、思わぬ障害となることがあります。
出入り口のドア(またはシャッター)の大きさを確認する

スペースが広くても入り口のドアの大きさが十分でないこともあります。

  • 入り口の開口部の幅と高さを確認する
  • ドアを開いて確認する
    入り口がドアの場合は、ドアを最大に開いてもドアやドアノブ(取っ手)が邪魔で大きな箱が通らないということもあります。
空調が完備されていることを確認する

屋内型のトランクルームの場合はたいてい空調完備が謳われています。ただし湿度管理まで行われているかは必ずしも記載がない場合があります。

  • 現地を見学することができるのなら、実際に内部に入って、湿気がこもったような空気感でないことを肌で確認しましょう。立地によっては湿気が上がりやすい環境である場合があります。湿度が管理できていないと、収納した荷物にカビが発生する可能性が高くなります。
作業するのに十分な照明があることを確認する

照明の明るさと照明器具の位置を確認しましょう。照明の位置によっては荷物を高く積み上げた場合に室内に影ができてしまい作業環境の悪化を招くことがあります。

屋外コンテナ型であれば、内部に断熱材が施されているか確認する

近年、屋外に設置された輸送コンテナを利用したトランクルームであっても、きちんと断熱材を施工し、内装の壁もしつらえることにより、外界温度の影響を受けにくくした物件も多くなりました。
一方、断熱材の貼られていないコンテナタイプの屋外物件の中には、夏にはサウナのように暑く、冬は霜がつくほど寒い環境になるケースもあります。

  • 屋外コンテナ型の物件では、断熱仕様をパンフレットなどでしっかりと確認する。
防犯対策がなされていることを確認する

トランクルームの建物内は外部からの人目に付かず、また普段人がいることが少ない環境にあります。また内部の音が外に漏れることも少ないことから、盗難などだけでなく、思わぬ被害が遭遇する可能性はぬぐえません。

  • 防犯カメラが死角なく設置されていることを確認する
  • いざという場合のための防犯対策がきちんと行われていることを確認する
  • 郊外に置かれることも多いトランクルームでは、立地周辺の治安についても気を配る必要があります

まずは自宅に近いトランクルームを探す

荷物の出し入れは基本的には自分で行う必要があります。このため、自宅からの距離は使い勝手に大きく影響します。

クルマで5分~10分程度以内で運べるエリア内で物件を探すのが理想です。それよりも遠くなると荷物の出し入れがおっくうになり、死蔵倉庫化してしまう確率が高くなります。

もし、ご自宅の近所によいトランクルームが見つからない場合は、宅配型のサービスを検討しましょう。

主なトランクルームブランド

ハローストレージ

ハローキティをキャラクターに採用したオレンジ色の看板のトランクルームです。
1999年に誕生した老舗の一つで、現在では全国に2,000件以上の物件が展開されています。
物件数では日本一を誇るため、比較的近距離で物件が見つけやすい業者です。

スペースプラス

全国区で展開するトランクルームです。屋内型のトランクルーム、屋外型のコンテナトランクともに展開されています。屋外型トランクは1個(約8.4畳)~1/10個(0.8畳)分のスペースなど6段階の大きさが用意されています。



.Rコンテナ

省スペースであれば月額2000円台でも契約可能なトランクルームがあります。
屋外のコンテナを二輪車の駐輪場にするといった使い方を押しています。屋外物件がメインながら、コンテナは断熱仕様で基礎的な仕様は十分です。


minikura

宅配型のトランクルームです。保管倉庫は、美術品の保管なども手掛ける大手の寺田倉庫が請け負っており、保管環境はばっちりです。

宅トラ

宅急便のクロネコヤマトが手掛ける宅配型のトランクルームサービスです。いつものクロネコさんが荷物の集荷や配送をしていただけるので、宅急便にお世話になっている方は安心感のあるサービスです。



五月人形を贈られる前に考慮したいこと4選

本当に五月人形を受け取るのか

飾る場所、保管する場所を含め、大きな五月人形を扱っていくには、現代のコンパクトな住宅ではスペースがなさすぎるというのが実情です。それでも、自分のために五月人形を買ってもらえたという幼い記憶を持って成長することは、お子様にとってもよい思い出になります。収納スペースが理由であきらめるのはもったいない。お子様が巣立つまでの十数年間、足りないスペースはレンタルを検討するのも選択肢の一つです。

兜や桃太郎人形にするという選択

収納以前に飾る場所がない。そんなときは兜飾りにするのもよいでしょう。男兄弟で長男には大将人形を、次男には兜か桃太郎人形。そんな時代も今は昔。長男でも兜飾りとするケースも珍しくありません。

何を選ぶかより、毎年部屋を片付けて季節人形を飾り、お子様の健康と成長を祝う。親のそのおこないがお子様の記憶に残り、家族との大切な思い出になります。

兜飾り程度の大きさであれば、大きなトランクルームは必要ありません。宅配型のトランクルームサービスを利用すれば箱一つ分の費用で済み負担も軽減することができます。

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小さな箱にばらせる商品を選ぶ

季節人形を保管する箱は、かなりの大きさがあります。押入れが収納の標準だった時代では収納できたサイズでも、現代のクローゼットには収まらないケースも。

そのようなときは、大きな外箱の中身を取り出して、ばらばらの状態で保管しましょう。一つ一つのサイズが小さくなることにより、分散して収納したり、収納スペースのサイズに合わせやすくなります。

収納飾りと呼ばれる、飾り台になる一つの箱の中に人形や小道具をしまい込めるタイプの商品は、一見コンパクトに収納できたように見えて、そのサイズの箱を収納できる場所がなかった、ということにもなりかねません。

もしも頂いた季節人形が収納飾りのタイプで収納場所がなかった場合、部屋の中に家具として出しっぱなしにすることも考慮しましょう。オフシーズンには布をかぶせるなどして飾り台として活用することで収納スペースを確保することができます。その場合は、水損事故が起きないように花瓶などは置かないように注意してください。

五月人形を自宅に保管する場合の注意事項3選

トランクルームの活用として、五月人形をトランクルームに預けるのではなく、人形は自宅で保管し、そのスペースを確保するために他の家財をトランクルームを活用して保管するというのも有効な考え方です。

ここでは、トランクルームではなく、自宅で保管する場合に気を付けることを記載します。

湿気とカビが大敵

一年のほとんどの期間、収納されたままになる季節人形は、空気の動きがないため、湿気がこもった状態が続くとカビが発生してしまうことがあります。

大切な五月人形がカビてしまわないよう、湿気の多い場所や、結露につながるような気温の変化が起きやすい場所を避けて収納するようにしましょう。

可能であればオフシーズンに一度、人形を取り出して虫干しをしましょう。また、収納する場合にもカラッと晴れた湿度の低い天気の良い日を選んで片付けることでも箱の中に湿気がこもることを軽減することができます。

押入れの上段が推奨されている

押入れの場合、上段に収納することが推奨されています。ただし、これは一般的に上段の方が湿気がとどまりにくくカビにくいというのが根拠です。実際には立地や部屋の方角など様々な要因で状況は異なりますので、収納スペースの状態をよく観察して、例えば壁に結露した痕跡がある場所を避けて収納するなど、収納環境には気を配ってください。

マンションのトランクルームに保管するのはどうか

マンション内にトランクスペースが確保されている場合、収納場所の一番の候補になります。ただし、そのようなトランクスペースは地下室に設けられていることも多く、空調の状況や、実際の収納空間の内部の湿度がコントロールされているかをしっかりと見極めるようにしましょう。

なんとなくじめっとした感覚があるような場合は、季節人形などの収納場所としてはお勧めできません。その場合は、ほかの家財を優先的にマンション内トランクルームに移して、居室の収納で保管するようにするなど工夫してください。

まとめ:大切な五月人形をベストな状態で保管するために

自宅内の環境のよい温湿度の安定した保管場所が確保できない場合は、トランクルームを利用することをお勧めします。その場合は、コンテナ倉庫よりも屋内のトランクルームやしっかりとした倉庫で保管してもらえる宅配型サービスを選択することをお勧めします。



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この記事を書いた人

ガイドのひろです。私は、新築で購入した高層階のタワーマンションを2年で売却。売却益を加えて購入したマンションを4年で売却したのち、土地を購入して漆喰仕立ての3階建て注文住宅を建てました。
一生に三度の自宅購入の経験をもとに住まいと暮らしに関する情報をお届けします。

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