電気のコンセントをつけておけばよかった場所4選
WEBで情報を集め、生活シミュレーションもしてコンセントの場所を決めました。それでも、実際に住んでから、ここにも欲しかったと思う場所があります。ちょっとニッチな内容ですが、ご参考になれば幸いです。
[PR] 本記事には広告が含まれています。ただし、記事本文は筆者自身の経験と知見をもとに中立な立場で執筆することを心がけています。
風呂場のドアの近くの壁
用途は風呂場の中で除湿器を利用するときの電源です。風呂場の中に除湿器の本体を置きドアの隙間から外に出した電源コードが届きやすい位置にコンセントがあればよかったと思います。
脱衣場や洗面台の近くなどの水回りは、電気のコンセントとの相性が良くありません。感電の危険を避けるため、水源よりも高いところにコンセントを設置するのが普通です。我が家では洗面台の両脇にドライヤーや電動歯ブラシ、シェーバーなどでの利用を想定して4口設置しています。
ところが、風呂場で除湿器を使おうとすると、ライヤー用のコンセントは位置が高すぎます。距離が遠すぎて除湿器の電源コードが届きません。コードが届く位置に除湿機を置くと内開きの風呂場のドアと除湿機が干渉してドアが開かなくなります。このため除湿器の電源コードを少し延長しなければなりませんでした。使用時の見た目も良くありません。
風呂場のドアに近い側の壁の足元にコンセントがあれば、このようなこともなく、スマートに使えたのにと思うと残念です。
水回りの上水道元栓の近く3箇所
用途は自動水栓を設置する場合の電源です。一部のご家庭にはすでにタッチレス水栓が設置されている場合があると思いますが、我が家には設置しませんでした。ところが、後付けしようとすると水回りの近くに電源が来ておらず、DIYができません。ここにもコンセントを1口だけでも設置しておけばよかったと思います。
特に設置しておけばよかったと思うのでh、キッチンシンクの下、トイレの手洗いの下、洗面台の下の3カ所です。
キッチンシンクの下
ここには、タッチレス水栓だけでなく、アルカリ電解水生成機や生ゴミ脱臭機の本体を設置することも考えられます。そのときに電源がないと床下を工事して別の場所から電源を引いてくる必要があります。
我が家の場合はシンクの横に食洗機を設置しています。そこまでは電源が来ているため分岐は可能ですが、シンク下の空間から電源コードをアクセスするための穴を設計に盛り込まなかったため、将来必要になった場合はキッチンユニットの改造が必要になってしまいました。
キッチンに関してはメーカー製のシステムキッチンを導入される方が多いため、あまり問題になることはないと思いますが、キッチンをフルオーダーで設計される場合は、コンセントの設置を検討されることをお勧めします。
トイレの手洗いの下
キッチンと同じくタッチレス水栓導入用です。
トイレには温水洗浄便座を設置していますので、便器の上下水道配管の近くにはコンセントが設置されています。ここから分岐すればトイレ内で電源は取れるのですが、手洗いボールと便器が離れているため、室内配線するのは格好が悪く、壁内を配線して手洗いボールの下にコンセントを設置しておけばよかったと思いました。
特にトイレでは自動水栓を採用することで衛生面でも効果が期待できますので、電気配線設計時に検討されることをお勧めします。
洗面台の下
トイレの手洗いの下と同じくタッチレス水栓導入用です。
ここも、多くの場合はメーカー製の洗面台を設置されることが多いと思います。その場合は心配は入りませんが、洗面台を造作でオーダーされる場合は自分で考慮しなければ設計に反映されませんので、設計時に具体的に検討されることをお勧めします。
ガスを配管しておけばよかった場所2選
洗濯機置き場
用途は乾太くん設置のためです。乾太くんは衣類乾燥機です。ガスの燃焼熱で乾燥させるため、とてもパワフルで衣類を短時間で乾燥させることができます。コインランドリーにあるような機械を、縦型洗濯機の上部の空間に設置します。
設置するには燃料を供給するガス管が必要です。屋外に廃棄するために、煙突を通す穴を外壁に開ける必要もあります。後付けするにはそれなりの工事が必要になりますので、必要と思われる場合は建築設計時に盛り込んでおくと綺麗に設置できます。
我が家では結果的に設置しなかったのですが、将来欲しくなった時のためにガス管だけは壁の中に引いておけばよかったかなと思っています。安全上の理由で、ガス管を引くというのはかなり大掛かりな工事と点検が必要になるためです。
ただし、これに関しては、ヒートポンプを内蔵したドラム洗濯機を導入したり、浴室乾燥を活用したりして代用することも可能ですので、後で後悔しないために検討だけはして要否を決めておいた方が良いレベルです。
玄関ホール
用途はガスファンヒーター使用のためです。
狭小3階建ての我が家は3フロア合わせても床面積が100m2ありません。高気密高断熱にこだわった設計を行えば6畳用程度のエアコン1台で全館空調をおこない、一年を通して24時間温度一定の快適住宅を建設することも可能です。
しかし我が家では自然の温度感を感じながら生活したいと思い、最終的に窓を開ける生活を選びました。この生活スタイルでは、暴力的な換気で空気を入れ替えてしまいますので、部屋の温度も上下します。また、玄関は出入りするためにドアを開閉しますのでどうしても外気の影響を受け、冬は玄関ホールが寒いという状態になります。
設計時点では1階居室のエアコンを動作させ、その熱を階段から上階に行き渡らせることを考えていました。ところが、この場合、1階居室のドアを開け放つ必要があります。人の出入りで気温が下がる玄関ホールの冷気を受けて部屋が寒くなるため、これはアイデア倒れになってしまいました。
1階から3階までオープン階段の場合、階段スペースが煙突のようになり家の中に上昇下降気流が生まれます。冬、寒い玄関ホールを温めると、その熱は玄関ホールを温めるだけでなく、階段を伝って上へ上へと登っていき、2階も3階もストーブひとつの熱で暖かくなります。
我が家でもそれを狙ったのですが、玄関ホールにガスコンセントを設けなかったため、コンパクトな都市ガスのファンヒーターが使えず、結果的に昭和感満載の石油ファンヒーターを置くことになってしまいました。あらかじめガスを引いておけばよかったと思っています。
水道を配管しておけばよかった場所
3階のベランダ
スロップシンク
用途はベランダの掃除のためです。ベランダに置いた鉢植えの水やりにも便利です。
3街のベランダには屋根がなく、小さな屋上状態になっています。またそこで洗濯物を干すため、細かな糸くずやほこり、空から舞い込んだ埃も含めて、ベランダの床には汚れがとても溜まります。
あまり放置すると排水が詰まる原因となるため定期的な掃除が必要です。水道にホースを繋ぐことができればシャワーとブラシで水洗いすることが簡単にできます。
マンションでも広めのベランダがある物件ではスロップシンクという、靴を洗ったりするためのシンクが屋外に設置されているケースがあります。ただ、戸建てのベランダでは広さに限りがあるため、水を受けるシンクまでは必要なく、壁づけの水栓で十分です。
バケツで運ぶのは重労働
水道がないと、結果的に1階の風呂場から3階までバケツに入れた水を持って上がり、バケツとブラシで掃除することになります。これは、実際にやってみるとかなりの重労働で、現実的ではありません。
3階には寝室と子供部屋しかなく、階段の踊り場も狭いため、3階には洗面台や水栓を設けませんでした。水が必要なら2階で汲めば良いと考えていましたが、それは叶いませんでした。(風呂場が2階なら多少マシだったかもしれません)
キッチンやトイレでの給水は困難
2階のキッチンで給水することは困難です。ベランダ掃除で使った泥だらけのバケツをキッチンのシンクに入れることは、大多数の日本人には耐えられません。間違いなく夫婦喧嘩が勃発します。
2階のトイレで給水することも困難です。タンクレストイレが普及し水栓はあるものの、おしゃれな水栓と小さなボールにはホースを繋ぐこともできず、水量も足りないため、バケツに給水することは非現実的です。
奥の手:屋外からホースで給水
我が家の解決策は、ガレージに設置したスロップシンクからホースでベランダまで水を揚げてシャワーを使うことでした。
洗車・水遣りようのホースリールを3階のベランダまで持って上がり、ホースを解きます。ホースの根元側を先にしてベランダの外におろします。地面の水栓に長さが届いたら、ホースが落下しないようにしっかりと固定します。ガレージに降りてホースを水栓につなぎ、ベランダでシャワーを使用します。
準備と撤収は重労働ですが、バケツを持って上がるのと比較すると天国と地獄の差があります。困っている方はお試しあれ。
まとめ
新築設計時は検討することが多く、後になってみないと思いつかないことで後悔することも多いものです。新築時なら簡単に埋め込めるアイデアも、リフォームで対応することは困難というケースがほとんどです。あの時やっておけばついで価格でリーズナブルに対応できたのにということを減らすには想像力が要です。
想像力には限界があります。このページに限らず、さまざまな方の事例をたくさんインプットすることをお勧めします。
あなたのご自宅が素敵な建物になるようお祈りします。