花粉の季節や大掃除の季節になると鼻水が止まりません。こんな時は、鼻うがいでスッキリ!したいものです。
鼻うがいを始めた頃はうまく水が吸えず、水が気管に入ってむせ込んだり、思いっきり塩水を飲み込んでしまったりとなかなかうまくできません。
ちょっとしたコツを掴むだけで上手に鼻うがいができるようになり、スッキリと快適に過ごせるようになりますよ。
鼻うがいの方法
鼻うがいにはいくつかの作法がありますが、ここで対象にするのは、煮沸した水道水に塩を溶かして生理食塩水を作成し、ボールで人肌に冷まして片鼻ずつボールから塩水を吸い込んで口から出す鼻うがいを対象にしています。
片方の小鼻を指で押さえて、反対側の鼻からボールの塩湯を吸い込みますが、水を吸い込もうとしても、怖さも手伝って、なかなか吸い込むことはできません。またうまく吸い上げられたとしても、吸った水が気管に入ってしまい、蒸せてしまうと、もう嫌だという気持ちになります。そんな状況を克服した筆者の体験を本記事ではご紹介します。
鼻うがいは不適切な方法でおこなうと深刻な健康被害を受ける可能性があります。実践する場合は、かかりつけの医師に指示を仰いだり、信頼できる医療機関の情報を確認してください。
上手い人は教えてくれない鼻うがいのコツ5選
上下の歯を離して口の中の空間を広げる
顎を閉じて唇を閉じます。その状態で、唇を閉じたまま顎を大きく開きます。
この状態で水を吸うと口の中に水が溜まりますので、口の中が水でいっぱいになったら吐き出します。慣れないうちは吸い始めから大きく顎を開いた状態で水を吸った方がうまくできます。
慣れてきたら、吸い始めの顎の開き具合を50%くらいにしておき、口の中に水がたまり始めたら水を吸いながら徐々に顎を100%まで開くようにすると、鼻から吸って喉に落ちた水がうまく口の方に吸いだされるようになり、食道から飲み込まなくて済むようになります。
小鼻を広げる
小鼻に力をいれて、ウサギのように鼻をひくひくさせることはできますか? できる人はこれを試してみてください。
吸い始め、なかなか水が鼻の中に入ってこないときには、小鼻に意識を集中し、鼻をヒクヒクさせる要領で鼻の穴を大きく広げると水が吸いやすくなります。
鼻は空気を吸う穴で、そもそも水を吸うようにできていません。しかも多くの人はプールで鼻の穴に水が入って頭がツーンとなった経験があります。鼻うがい用に作る生理食塩水ではツーンとならないのですが、過去の経験からくる恐怖心で余計な力が入ってしまい、鼻から水が吸えないのは当然です。
小鼻に集中してを鼻の穴をグッと広げることに力を集中することで、鼻の奥で水をブロックしている緊張をほぐすことができ、水が吸いやすくなります。
肺に空気をためてから水を吸う
息を吐いてから、普通に息を吸うときの半分くらい空気を吸ってから鼻を水につけて吸い上げます。
鼻から水を吸い上げていると、空気を吸うことができません。そのため、肺の中を空っぽにして水を吸い続けると、ずっと呼吸ができていない状態が続くことになり、窒息状態になって苦しくなってしまいます。
初めに肺の中に空気を入れておくことで、窒息することがなくなり、楽に続けることが可能になります。
3番目に書きましたが、実はこれが一番重要かもしれないと思うくらい重要なコツです。
眼玉を動かしてキョロキョロする
なかなか水を吸い込めないとき、鼻から水を吸い込みながら視線を動かしてみると、水がうまく吸いあがるようになることがあります。
緊張した状態で水を吸い上げようとしても、鼻の奥に力が入ってしまい、うまく鼻がとおりません。そもそも鼻は水を吸い込むようにはできていませんので、鼻の穴が水につかっている状態では、鼻がツーンとならないように鼻の通りをブロックしてしまうのが自然な状態です。
そこで、目をキョロキョロ動かして、目の前の水から視線を外し、ボウルの淵から部屋の様子を確認するようにしてみると、目を動かすことに注意が向き、鼻の通りがよくなることがあります。その結果、すうっと水が吸いあがってくるようになります。
上手く吸えたら長く吸い続ける
鼻の穴から吸った水が喉に落ち口の方向に流れ始めたら、できるだけその流れを止めずに吸い続けるとうまくできます。
鼻から水がうまく吸えないのは、「ツーンとなったらいやだな」「吸い込んだ水が気管に入ってゴホゴホむせるのいやだな」という心理が働いて、小さな恐怖心から吸い始められないからです。
いちど水がうまく吸えれば、痛くもなく、むせることもなく、洗えている感もあって爽快なので、抵抗なく吸うことができます。その状態を長く続けるのが最後のコツです。
上手い人は教えてくれる(かもしれない)鼻うがいのコツ3選
コップではなくボウルを使う
道具はボウルを使うのがおススメ。1リットル程度の水が入るキッチン用のボウルです。
コップよりボウルが良いのは、一度にたくさんの鼻うがい水を作ることができるからです。スッキリさせるために、片側の鼻で500ml、両側で1,000mlくらいの鼻うがい水を使います。
1リットルはいるボウルを使うことで、ヤカンでお湯をわかし、ボールにいれて、塩を溶かして、人肌に冷まし、両鼻を洗うまでの一連の流れをスムーズにできるようになります。
材質はプラスチックでもステンレスでも大丈夫です。
煮沸した水に塩を溶かして人肌まで冷ます必要がありますが、このとき早く冷めるのはステンレスのボウルです。プラスチックのボウルは、ゆっくり冷めます。状況によって選択するのが良いと思います。
煮沸したお湯を使いますので、プラスチックは何かが溶けだすのではないかと心配な方はステンレス製を選択する方が安心です。
天然塩を使う
モノの波動を気にされる方は、塩化ナトリウム100%の食卓塩ではなく、天然塩を使うことをお勧めします。
天然塩は多数のミネラルが含まれている分、100%塩化ナトリウムの食卓塩と比べてマイルドでピリピリ感が少ないと感じます。筆者も天然の海塩を使用しています。
足台を使って膝立ち姿勢になる
足台などにひざをつけて洗面台の前に膝立ちで座り、腕を洗面台に置いて固定した姿勢で鼻うがいする方がうまくできます。膝が痛い場合は、足台の上に畳んだタオルをおいてください。
うまく吸えないときには、体の緊張を解くことが重要です。腰を曲げで前かがみになるとコシが痛くなってきます。水入りのボウルも重たい(水が1リットル入ると1kg、500mlのペットボトル2本分にもなります)ので、身体に力が入ってしまい、結果的にうまく吸えないということになりがちです。
だれでも教えてくれる(はずの)鼻うがいのコツ10選
塩分濃度はキッチンスケールで計る
はじめは正確な濃さでに0.9%の生理食塩水を作る様にしてください。1リットルの水に対して9gの塩を溶かします。
塩が足りないと、鼻がツーンとします。
塩が多すぎると、口の中がしょっぱくなり、鼻や口の周りがヒリヒリします。
慣れてくると、塩の量は目分量でも大丈夫になります。今日はちょっと少なかったかな、多かったかなと思う程度で、ばらつきの許容度が大きくなってきます。
ただ、はじめは、これで正しいのだろうか?と不安いっぱいだと思いますので、キッチリ0.9%を作って正解の感覚をつかんでください。
鼻うがい水は1リットル程度使う
ボウル選びの項目でも記載しましたが、水は両鼻で1リットルくらい使用します。これくらいの水を流すと本当にスッキリします。1リットル作ると0.9%にするための塩の量(9g)を暗算しやすいですね。
必ず沸騰させた水を使う
鼻うがいでは、一度沸騰させた水を使用することが重要です。水道水を使う場合でも一度沸騰させたあと人肌まで冷まします。
水道水などには細菌が混入している場合があり、その水を鼻腔内に吸い込むことにより鼻の中で観戦してしまうことがあります。過去には重篤な症状になった例もあり侮れません。
速く冷まそうとして水を加えない
冷ます時間がないからといって水を追加して鼻うがい水の温度を下げるのは厳禁です。沸騰した水の項でも述べた通り生水には細菌が混入している可能性があるからです。せっかく沸騰させて殺菌しても、水を加えてしまっては台無しです。
どうしてもはやく冷ましたい場合は、ボールを2個用意し、一方のボウルから別なボウルへ何度かお湯を移し替えると放置しておくよりも早く温度を下げることができます。
小鼻を指で押さえて片鼻ずつおこなう
ボウルを使う方法では、一方の小鼻を指で押さえて反対側の鼻の穴から水を吸いあげます。
チューブのついた専用の器具を使う方法では、片方の鼻から水を流し込んで反対側の鼻から出す場合もありますが、ボウルを使う場合は、片方の鼻から水を吸いあげ、口から吐き出します。
「鼻うがい」と検索すると様々な方法に関する情報がヒットします。記載されている内容が、どのような方法で行う鼻うがいに関する記事なのかを見極めながら情報収集をしてください。
少しうつむいで水を吸う
ボウルを使う鼻うがいでは、ボウルを傾けるとこぼれてしまうため、自然と少しうつむいた姿勢になります。
鼻から吸い上げた水は鼻腔内を通って、のどの上部にある穴から出てきます。この水を口から吐き出します。喉の穴から出てきた水が自然と口の方に落ちてくるような姿勢をとるとうまく口の方に水が流れてきます。あまり上体を起こした姿勢で吸い込むと水が食道の方に落ちて飲み込むことになってしまったり、気管に飛び込んでむせたりすることになります。
顎の先を指でつまんで真下に引っ張って安定したくらいの姿勢でためしてみてください。
洗い終わったら、そっと鼻をかむ
吸い終わって口から水を吐き出し、鼻をボウルから離すと、両方の鼻の穴から水が流れ出てきます。出てきた水はそっと鼻をかむようにして出してください。強く鼻をかむと鼻腔内の水が耳の方に押し出されてしまい、トラブルの原因となります。
鼻をかむときには頭を前後左右に傾ける
鼻腔内の水をかみ出す時には、頭を前後左右に傾けながらたまった水を追い出します。鼻腔内は複雑な形状をしているため、内部に水分が残りがちです。頭を真横に向けるくらいまで傾けながら、そっと鼻をかむと大半の水を出すことができます。
しばらくハンカチを余分に持ち歩く
鼻腔内に残った水分は、すぐに完全に抜けるわけではありませんので、鼻水のように出てくることがあります。ハンカチを余分に持っておきましょう。そのような状況にも落ち着いて対応することができます。
Youtubeなどの動画を見てみる
百聞は一見に如かず。筆者がかかりつけ医から鼻うがいを紹介されたときに、見せていただいた動画を最後に共有したいと思います。ぜひご参考になさってください。
Youtube: 鼻うがいの正しいやり方。美肌と健康を保つ、毎日の浄化習慣|ちこの暮らし
まとめ
ボウルを使った鼻うがいのコツを、独自のものから一般的なものまでギュッとまとめてご紹介いたしました。鼻うがいができるようになると花粉の季節だけでなく、自宅の大掃除のあとなどにも、お風呂でさっぱりするのと合わせて鼻の中もスッキリさせることができます。ぜひマスターしてスッキリライフを満喫しましょう。