防災備蓄の収納を考慮した自宅設計のアイデア20選 ~トランクルーム活用まで徹底解説~

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地震や台風、集中豪雨など、いつ私たちの身に降りかかるか分からない自然災害。大切な家族の安全を守るためには、日頃からの**「防災備蓄」**が欠かせません。しかし、「いざ備蓄を始めようと思っても、どこに何をどう収納すればいいの?」と頭を悩ませる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、これから新築やリフォームを考えている方、あるいは今の住まいの収納を見直したいと考えている方のために、防災備蓄の収納を考慮した自宅設計アイデアを20選、プロの視点で徹底解説します。さらに、自宅のスペースに限界を感じたときに役立つ**「トランクルーム」の効果的な活用術**までご紹介します。


目次

自宅に備蓄スペースを確保する!収納アイデア20選

玄関・エントランス周りの収納アイデア

災害発生時、迅速に持ち出せる場所として玄関周りは非常に重要です。

  1. 玄関土間収納に防災リュックや持ち出し袋を常備
    • 最近人気の土間収納は、防災備蓄にも大活躍します。泥や砂がついても気にならない土間空間に、防災リュックや持ち出し袋を置いておけば、いざという時にサッと持ち出せます。目安容量として、大人用リュックは1人40~50L、小学生や高齢者用なら20~30Lを見積もりましょう。家族分が並ぶ幅(例えば4人家族で幅120cm×奥行40cm×高さ60cm程度)を確保し、扉付きにして生活感を隠しつつ、低い位置に収納することで、緊急時でも取り出しやすく設計するのがポイントです。
  2. 玄関クローゼットに家族分の防災リュックを並べて収納
    • 玄関にクローゼットがある場合も活用しましょう。家族分の防災リュックを一人ずつ並べて収納できるスペースを確保します(1人分40cm×40cm×60cm程度が目安)。仕切りやフックを活用すれば、個別収納がしやすくなります。下段に配置することで、お子さんや高齢者でも安心して取り出せるように配慮しましょう。
  3. 廊下収納に防災グッズを分散配置
    • 廊下にある収納スペースも有効活用できます。特定の場所に集中させず、複数箇所に分散配置することで、万が一特定の場所が使用不能になっても他の場所から取り出せるリスク分散になります。1か所あたり30cm×30cm×40cm程度のスペースを確保し、地震の揺れで中身が飛び出さないよう耐震ラッチ付きの扉にするなど、安全対策も忘れずに。
  4. 玄関脇に可動棚を設置し、ヘルメットや雨具も収納
    • 玄関脇のちょっとしたスペースに可動棚を設置するのもおすすめです。ヘルメット(1つあたり25cm×30cm×20cm程度)や雨具など、玄関で着脱するものをまとめて収納できます。棚板の高さが調整できるタイプなら、収納するもののサイズに合わせて柔軟に対応可能です。また、通気性を確保するための通気口や、湿気対策として乾燥剤のスペースを設けるのもポイントです。

リビング・ダイニングの収納アイデア

家族が集まるリビング・ダイニングは、日常的に使う防災グッズを手の届く場所に置くのに適しています。

  1. リビング収納にLEDランタンやラジオを常備
    • 停電時にすぐに使えるLEDランタンや携帯ラジオは、リビングの収納に常備しておくと安心です。30cm×20cm×20cm程度の小型収納スペースを確保し、目立たない場所に設置しましょう。電池や充電器も一緒に収納しておけば、いざという時に探す手間が省けます。
  2. 収納付きスツールやベンチに防災グッズを収納
    • 普段使いできる家具に防災機能を兼ね備えるのは、スペースの有効活用に繋がります。収納付きのスツールやベンチは、1つで20L程度の収納スペースを確保できるものもあり、ブランケットや簡易トイレなどを入れておくのに便利です。通気性を確保しつつ、リビングのインテリアに馴染むデザイン性の高いものを選ぶのがポイントです。
  3. 見せる収納でインテリアと一体化
    • 防災グッズをあえて「見せる収納」にするのも、おしゃれなアイデアです。デザイン性の高いボックスやバスケットに防災グッズを収納し、インテリアの一部として飾ります。ボックス1つあたり10~20Lが目安。中身が分かりやすいようラベルを貼ったり、透明窓付きの収納ボックスを選ぶと、いざという時にも迷わず取り出せます。
  4. ブランケットや防寒具をソファやリビングに常備
    • 災害時は暖を取ることが非常に重要です。ブランケットや防寒具は、ソファの近くやリビングの収納に常備しておきましょう。ブランケット1枚あたり40cm×30cm×10cm程度のスペースがあれば収納できます。引き出し式蓋付きの収納にすれば、ホコリを防ぎつつ、いつでも清潔に保てます。

キッチン・パントリーの収納アイデア

食料や水の備蓄は、キッチンやその周辺に集約すると便利です。

  1. パントリーにローリングストック用の棚を設置
    • 食料や水を日常的に消費しながら備蓄していく「ローリングストック」は、効率的な備蓄方法です。パントリーに専用の棚を設置し、備蓄品を保管しましょう。水は1人1日3L×最低3日分(推奨7日分)、食料は1人1日3食×最低3日分(推奨7日分)が目安です。例えば4人家族なら水84L・食料84食分が必要になります。可動棚にすることで、収納する食料のサイズに合わせて棚の高さを変えられ、効率的に収納できます。賞味期限管理用のラベルスペースや、備蓄品の劣化を防ぐための換気口乾燥剤を置くスペースも考慮しましょう。
  2. キッチン床下収納を防災備蓄専用に
    • キッチンの床下収納は、温度変化が少なく、水や食料の保管に適しています。床下収納庫1つで50~100L程度の容量があり、防災備蓄専用にすれば大量の食料や水をストックできます。重いものを収納することを想定し、耐荷重設計(100kg以上推奨)の収納庫を選びましょう。また、湿気やカビを防ぐための防湿・防カビ対策も必須です。
  3. 保存食や水の収納棚にラベルを貼り、賞味期限管理
    • 備蓄品で最も重要なのが賞味期限管理です。保存食や水を収納する棚には、必ずラベルを貼り、賞味期限を分かりやすく表示しましょう。透明扉や窓付きの収納棚を選べば、扉を開けずに中身や賞味期限を確認でき、管理の手間を減らせます。

寝室・プライベート空間の収納アイデア

就寝中に災害が発生することも考慮し、寝室にも最低限の備蓄を。

  1. 寝室に懐中電灯や非常用スリッパを常備
    • 停電時や避難時にすぐに使えるよう、懐中電灯や非常用スリッパは寝室に常備しておきましょう。20cm×20cm×15cm程度の小さなスペースがあれば収納できます。ベッドサイドや枕元など、手が届きやすい場所に設置するのがポイントです。
  2. 子ども部屋にも防災グッズを用意
    • お子さんが自分で避難できるよう、子ども部屋にも防災グッズを用意しておくのは大切なことです。子どもの手が届く高さ(床から60cm以下)に収納スペースを設け、角のない収納家具を選ぶなど、安全に配慮しましょう。絵本やおもちゃと一緒に、防災に関する絵本やカードなどを置いて、防災意識を高めるきっかけにするのも良いでしょう。
  3. ベッド下の引き出しやデッドスペースを活用
    • ベッド下は意外と広大な収納スペースです。引き出し式の収納や、ベッド下のデッドスペースを活用して、毛布や衣類、簡易寝袋などを収納しましょう。引き出し1つで20~30L程度の容量を確保できます。通気口乾燥剤スペースを設けて、湿気対策を忘れずに行いましょう。

屋外・ガレージ・車内の収納アイデア

自宅敷地内や車内にも、防災備蓄品を保管できる場所があります。

  1. 屋外用コンテナボックスに水や非常食を収納
    • 庭やベランダに設置できる屋外用コンテナボックスは、自宅内のスペースが少ない場合に役立ちます。50Lのコンテナであれば、2Lペットボトルが15本(30L分)程度収納可能です。耐候性・防水性に優れたものを選び、直射日光が当たらず、浸水リスクの低い場所に設置しましょう。
  2. ガレージや物置にアウトドア用品と防災グッズを一緒に収納
    • ガレージや物置がある場合は、キャンプ用品などのアウトドア用品と一緒に防災グッズを収納するのも効率的です。専用の棚やラックを設置し、水や発電機などの重い物は下段に、毛布やテントなどの軽い物は上段に収納するなど、出し入れしやすい配置を心がけましょう。
  3. 車内にも防災グッズを常備
    • 車での移動中に災害に遭う可能性も考え、車内にも最低限の防災グッズを常備しておきましょう。トランクやシート下に10~20L程度のボックスを設置し、水、食料、簡易トイレ、毛布などを入れておきます。高温・低温に強いグッズを選び、定期的に中身を点検するスペースも考慮しておきましょう。

その他の収納設計のポイント

防災備蓄の収納を考える上で、共通して意識したいポイントです。

  1. 収納ボックスやトランクカーゴでまとめて管理
    • 様々な場所に分散して収納する場合でも、収納ボックスやトランクカーゴを活用すれば、中身が整理しやすくなります。1ボックスあたり20~50L程度の容量があり、内容物を分かりやすく明示するためにラベルを貼ることを徹底しましょう。
  2. 収納場所を複数に分散し、リスク分散
    • 最も重要なのが**「分散配置」です。家の中の一か所に全ての備蓄品を集中させるのではなく、玄関、リビング、寝室、キッチン、屋外など、複数箇所に収納することで、万が一特定の場所が破損しても他の場所から備蓄品を取り出せる可能性が高まります。どこに何を収納したかをリスト化し、家族で共有**しておきましょう。
  3. 湿気対策として乾燥剤や珪藻土を活用
    • 食料や衣類、寝具などは湿気に弱いため、収納時には湿気対策が必須です。各収納スペースに乾燥剤珪藻土を設置するスペースを確保したり、もともと通気性の良い構造の収納家具を選ぶなど工夫しましょう。

防災備蓄 収納設計のガイドライン

ここまで具体的なアイデアを20選ご紹介しましたが、効率的に備蓄を行うための基本的な考え方も押さえておきましょう。

  • 水・食料の備蓄量: 1人あたり1日3Lの水と3食の食料を、最低3日分(推奨は7日分)用意しましょう。
  • 収納スペースの計算方法: 家族の人数に必要な量を算出し、収納する物のサイズや形状をリストアップして、実際に必要なスペースを確保することが重要です。
  • 重い物は低い位置、軽い物は高い位置: 水や缶詰などの重い備蓄品は下段に、毛布やライトなどの軽い物は上段に収納すると、安定性が増し、取り出しやすくなります。
  • 分散配置の推奨: 玄関・リビング・寝室・キッチンなど、家の中の複数箇所に備蓄品を分散して収納することで、万が一の場合のリスクを軽減できます。

すべてのアイデアを盛り込むのが難しい場合は?

ここまで20ものアイデアを紹介しましたが、実際には家の広さや間取り、家族構成によって、すべてのアイデアを盛り込むのは難しいケースも多いでしょう。「備蓄したいけど収納スペースが足りない」「家の中が物であふれてしまう」といった悩みを抱えている方も少なくありません。

そんなとき、賢い選択肢となるのが**「トランクルーム」**の活用です。


トランクルームの効果的な活用法

自宅の収納スペースに限界がある場合でも、トランクルームを使えば、自宅の空間を圧迫することなく、十分な防災備蓄品をしっかり確保できます。

さらに、自宅が被災して備蓄品が取り出せなくなった場合のリスク分散にもなるため、二重の安心を得られるのが大きなメリットです。

トランクルーム活用のメリット

  • スペースを気にせず備蓄品を揃えられる:
    • 自宅の収納スペースに限界があっても、トランクルームを使えば、必要な量の備蓄品を無理なく揃えられます。
  • 家が被災しても備蓄品を確保できるリスク分散:
    • 自宅とは別の場所に備蓄品を保管することで、万が一自宅が被災して備蓄品が取り出せなくなった場合でも、トランクルームから備蓄品を確保できます。
  • 家財道具や季節用品も一緒に保管できる:
    • 防災備蓄品だけでなく、普段使わない家財道具や季節用品(レジャー用品、レジャーウェアなど)も一緒に保管できるため、自宅の収納がより効率的になります。
  • サイズや立地を選べるので、家族構成や生活スタイルに合わせやすい:
    • 小型ロッカーサイズから大型倉庫サイズまで、様々な広さのトランクルームがあり、自宅や職場に近い場所など、必要なときにすぐ取り出せる立地を選べるのも魅力です。

トランクルームに保管したい防災備蓄品

トランクルームは、自宅に置いておくと場所を取るが、いざという時に必要となる長期保存品や、頻繁には使わない防災グッズの保管に適しています。

  • 水・食料(3日~1週間分):
    • 特に大量の水を備蓄する際に重宝します。
  • 衣類・防寒具:
    • 季節外の衣類や、災害時に必要となる防寒具などを保管できます。
  • 携帯トイレ・衛生用品:
    • 自宅のトイレが使えなくなった場合に備え、多めに用意しておきましょう。
  • カセットコンロ・ガスボンベ:
    • 停電時の調理に不可欠です。
  • 予備の懐中電灯・電池・ラジオ:
    • 自宅に常備しているものとは別に、予備を置いておくと安心です。

トランクルーム選びのポイント

トランクルームを選ぶ際には、以下の点を考慮しましょう。

  • 屋内型は空調完備で水や食料の長期保管に最適:
    • 温度や湿度の管理が行き届いている屋内型トランクルームは、食料や水、衣類など、デリケートな備蓄品の長期保管に最も適しています。
  • 屋外型は広くて安価、家財道具やアウトドア用品の保管に便利:
    • 車でのアクセスがしやすい屋外型トランクルームは、比較的広くて安価な傾向があります。大型の家財道具やアウトドア用品、かさばる防災グッズの保管に便利です。
  • 必要なときにすぐ取り出せる立地を選ぶ:
    • 自宅や職場からアクセスしやすい場所にあるトランクルームを選びましょう。災害時にすぐに取りに行けるかどうかが重要です。
  • サイズは小型ロッカーから大型まで選択可能:
    • 保管したい備蓄品の量に合わせて、適切なサイズのトランクルームを選びましょう。

まとめ

防災備蓄の収納は、家族の命と暮らしを守るための大切な備えです。新築やリフォーム時には、今回ご紹介した20のアイデアを参考に、ご自身の家族構成やライフスタイルに合わせて無理なく計画を進めましょう。

もし、家のスペースに限界を感じたら、ぜひトランクルームの活用も検討してみてください。トランクルームを上手に利用すれば、必要な備蓄品をしっかり確保しつつ、家の中はすっきり快適に保つことができます。

今なら、各トランクルーム会社でお得なキャンペーンを実施しているところもたくさんあります。この機会に、あなたの防災備蓄収納を見直してみませんか?


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防災備蓄の収納計画は、家族の安心と快適な暮らしの両立を叶える第一歩です。あなたの家づくり・暮らしづくりに、ぜひお役立てください。

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この記事を書いた人

ガイドのひろです。私は、新築で購入した高層階のタワーマンションを2年で売却。売却益を加えて購入したマンションを4年で売却したのち、土地を購入して漆喰仕立ての3階建て注文住宅を建てました。
一生に三度の自宅購入の経験をもとに住まいと暮らしに関する情報をお届けします。

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